内倉憲一 ニュースレター Vol. 377 マーケティングの天才 ― ヒマラヤ岩塩
2026-02-18
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マーケティングの天才 ― ヒマラヤ岩塩

皆さん、ヒマラヤ岩塩を知っていますよね。
そう、あのピンク色をした石のような塩です。料理に使ったり、インテリアとして机の上に置いたり、中には大きな塊の中に入って「癒やし」や「オーラ」を感じるという人もいます。名前からすると、ヒマラヤ山脈のどこか、標高の高い清らかな場所で採れた塩、というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。

では、このヒマラヤ岩塩、実際にはどこで採れているかご存じですか。
答えはパキスタンです。ヒマラヤ岩塩は、世界中で流通しているもののほぼすべてが、パキスタンのパンジャーブ州にある「ケウラ岩塩鉱山」で採掘されています。ここはヒマラヤ山脈の南側に位置しますが、いわゆる「ヒマラヤの高地」そのものではありません。

それでも「ヒマラヤ岩塩」という名前は非常に強力です。
ヒマラヤという言葉が持つ、

  • 自然
  • 神秘
  • 清浄
  • パワースポット

といったイメージが、商品価値を一気に引き上げています。

冷静に考えれば、塩は塩です。ナトリウムと塩化物の結晶であることに大きな違いはありません。それでも「ヒマラヤ」という言葉がつくだけで、健康的になり、特別になり、価格も上がる。これは品質の話ではなく、マーケティングの話です。

ヒマラヤ岩塩は、味だけで売れているのではありません。「物語」と「イメージ」を売ることで成功した、まさにマーケティングの天才的な事例だと思います。商品そのものより、どう伝えるか。ビジネスにおいて、これほど分かりやすい例はなかなかありません。

 
 
 





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